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行水の
すてどころなし
虫の声

 
 

夏も終わりに近づき、そこはかとなく秋の気配が漂うようになった。昼間の汗を流そうと行水をしていると、辺りはすべて虫の声に満ちている。さて、行水の水をどこへ捨てて良いものか…。

   出典:『仏兄七久留万(さとえななくるま)』より


 
 

上島鬼貫(1661−1738)

江戸時代中期の俳人。伊丹の酒造家に生まれ、8歳で「来い来いといへど蛍が飛んで行く」と詠んだ。松江重頼や西山宗因を敬慕し,大坂へ出て修業。「誠のほかに俳諧なし」と悟り,芭蕉と前後して真の詩に開眼した点が評価される。


 

場所:伊丹小学校校庭の南側

 

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