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  遠つあゆみ
 入江の月の
  おもかけも
思ひそ出る
  昆陽の大池
 
     
  目の前の昆陽池を眺めていると、
その余りの広大なさまに、
故郷遠江の入江の月のおもかげも
思いだされてくる。

            出典:『七月の記』より
 
  夏目甕麿(17731822

江戸時代後期の国学者で歌人。遠州白須賀の豊かな造り酒屋で名主の家に生まれた。25歳で郷士の国学者内山真竜に、翌年本居宣長に、宣長没後本居春庭に師事した。『古野の若菜』『万葉集摘草』など多くの著書がある。昆陽池に浮かぶ月を愛でていて、酒に酔って池に浮かぶ月を取ろうとして溺死したといわれている。正覚院に墓碑がある。

 
  
  場所:昆陽池公園内


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