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  川上や
あらふの池の
うきぬなは
うきことあれや
くる人もなし
     
  川のほとりの、水や波が岸辺に寄せたり、
かえしたりする池のうきぬなは(蒪浮<じゅんさい>)のように
心が千々に乱れて、つらいことだ。
誰も私をたずねてくれる人がいなくて…。
※うきぬなはー水に浮いているじゅんさい。心の動揺することのたとえに使われる。

          出典:『後拾遺和歌集』より
 
  曽根好忠(生没年不詳)

 平安中期の歌人。中古三十六歌仙の1人。題材・用語・表現すべてにわたって自由清新の革新歌人で、後世の歌人に大きな影響を与えた。家集に「曽丹集」がある。
 
  
  場所:瑞ケ池公園内

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