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自然居士の墓

高台5丁目

 高台の畑地の片隅に、高さ62cm、横26cmの小じんまりした墓石が立っています。表に「自然居士之墓」とあり、裏に「嗚呼居士自性本然留迹此地無変無遷」と刻まれています。
 自然居士とは、鎌倉後期の紀州自然田(じねんだ)出身で禅宗の説教者、簓を摺りながら唄い舞う遊行僧で、日本各地に墓があります。『摂津名所図会』には、荒木村重の息子自然の墓とありますが、『信長公記』巻12には荒木久左衛門のむすこ自念と記されています。
 墓は細い間道の丘の上に淋しく立っていますが、かつて村人が広々とした畑の中に移したところ、夢枕に立って、元のところに帰りたいと云うので、この場に戻したという言い伝えがあります。





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