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安楽院(願成就寺)

千僧3丁目






 
 猪名野山願成就寺安楽院は713年(和銅6)第43代元明天皇の御代に創建され、後に第45代聖武天皇の叡旨により勅願所とされた、七堂伽藍を擁する大寺院であったと伝わります。
 行基が国利民福のため勅願を仰いで、昆陽池を築造したとき、千人の僧を招じて大池成就の大法会を営んだ霊場に因み、寺名を「願成就寺」と号し、地名を千僧と称した、と伝えられています。
 昔は、16ヶ院の坊舎がありましたが、1579年(天正7)荒木村重と織田信長の戦火によって焼失し、安楽院だけが残りました。当院の現存する建物は、本堂は1967年(昭和42)に建て替えられました。山門は薬医門で18世紀の建立、また鐘楼は単層切妻造で1745年(延享2)の建立です。その他に水子地蔵、納骨堂に、石塔があります。
本尊は大日如来像。脇仏は不動明王・愛染明王、脇陣は観世音菩薩・地蔵菩薩等です。現在の本堂は元不動堂で、不動明王が安置されています。この不動明王は弘法大師の甥で智証大師の作と伝えられ、後醍醐天皇の守り本尊でしたが、昆陽の里に宿られたときに当院に安置されたといわれています。





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