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田能遺跡(尼崎)

尼崎市田能6丁目









 
 田能遺跡は猪名川左岸にあって、西摂平野の中心に位置し、口酒井遺跡に近接しております。生活の様子を偲ばせる土器や石器の出土品と復元住居などを展示した田能資料館のパンフレットには次のように書かれています。 
 「昭和40年(1965)9月、尼崎市田能字中ノ坪(現在の田能6丁目)の尼崎・伊丹・西宮三市による工業用水園田配水場建設工事現場から大量の弥生式土器が発見され、10月より約1年間の発掘調査が行われました。 
  この調査で、大量の土器や石器のほか、碧玉製管玉(へきぎょくせいくだたま)、白銅製釧(くしろ)、銅剣鋳型(3点は県指定文化財)など貴重な遺物をはじめ、住居跡や溝などの遺構が発掘されました。なかでも、木棺墓(もっかんぼ)や壷棺墓(つぼかんぼ)等の墓の発見は、当時まだ不明だった近畿地方における墓の形態や埋葬状況を明らかにし、弥生時代の身分社会などその時代のくらしや文化を知る発端となりました。 
 これらの出土遺物から、田能遺跡が弥生時代のほぼ全期間に及ぶ大集落跡であることがわかりました。 (中略) 
遺跡は約3mの盛土をして保護し、史跡公園として整備されました。そこに、出土遺物を保管し展示する収蔵・展示棟を建て、屋外には復元住居や高床式倉庫等をつくり、昭和45年(1970)7月25日に田能資料館として開館しました。 
 昭和44年(1969)6月30日には国の史跡に指定されています。」





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